毛が人生を狂わせる

人体からはたくさんの毛が生える。
髪の毛、わき毛、まゆげにまつげ、鼻毛に髭に、あそこの毛・・。

それぞれ、生えて貰わないと困る箇所と、生えて貰っては困る箇所があり、それは男女や年齢によっても違いもある。

髪の毛はたくさん生えて貰わないと困る代表格。誰しも禿げにはなりたくないし、たとえ色が白かろうが茶色かろうが、短かろうが生えていればハッピーだ。

しかし、そのたくさん生えている頭髪も時として、人生を狂わせる。事件現場に残された頭髪の1本、ベッドに残った女性の長い1本の髪、ラーメンに入った1本の髪、それぞれその発見が重要な証拠物になったりするから恐ろしい。そんなに重要なら、何かしでかそうとする人は、最初からつるっぱげにして、犯罪をする、ベッドインする、ラーメンを作る、という姿勢で臨んだ方がいい。

たかが毛1本の話なのにさ。


毛を扱う職業もたくさんある。美容師・床屋は言うに及ばず、カツラ作成、毛髪再生の企業、脱毛美容業、シャンプー・リンス・毛髪剤メーカ、人生が毛との戦いだ。しかも、生やしたい側と生やしたくない側に分かれて、お互い協力することもなく、不毛な争い。永久脱毛技術と発毛技術の両社は、協力したらいいんじゃないか?


髪は女の命、なんて言う割に、女は髪以外の毛を拒絶する。自分の体毛はおろか、男の体毛は無くて当たり前、あったら動物扱いだ。その癖、まゆ毛やまつ毛にはとことん拘る。わずか毛1本の0.1cmの長さや細さまでを、納得いくまで整える。すね毛やわき毛は、1mmたりとも存在を許さない。

毛があってもなくても、1mmぐらい長かろうが短かろうが、人として生きるために全く困らないから、気にするのはやめようよ。人間だって動物なんだから毛は生える場所には生えるし、生えない年齢になったら抜けるんだよ。そんな毛の手入れに細心の注意を払う事が、人間にとって重要なのか?、とついつい「たかが毛なのに人生を狂わせるほどに気にして手入れをする」人間の愚かさを感じてしまった今日でした。