日本人が持つ桜への畏敬

今週のお題「桜」

日本人にとって桜は特別なものだ。畏敬の念すらあると言える。
ソーシャルメディアのタイムラインは桜色一色になっていて、
そのお花見動員数といったら、ものすごい数だろう。たぶん関東だけでも数百万人規模以上。

桜という花というか樹木というか、そのものが持つ特性がまず特殊だ。だって、芽が出て花が咲いて、それから葉が生い茂るって、普通の花や樹木とは流れが違う。先に花が咲くようなものって、さほど多くない。

それが、日本の古来からの風土として、米を植える時期である4月の初旬頃(関東なら)に、一斉に咲き誇り、稲作という1年の開始を告げている。

昨今4月入学の是非を東大からして見直すらしいが、日本人は春に活動をスタートし1年を考える。これを華々しく飾る桜という文化、もし欧米のように9月に新入学などとなると、日本人の情緒には全く合わない。

桜を愛でる風習を1年のスタートと共に感じ続ける意思を持ち続けるか、桜は4月の風物詩の1つと割り切って、夏や秋に1年がスタートするような文化へ移行するか、正月とは別の意味で1年のスタートを切る、つまり日本人は年に2回のスタートを切っている訳だが、それを考えた方がいいような気がする。