空き家と休眠口座の相互活用

都内に限らず、地方にも空き家が大量にあるらしい。
また、銀行の休眠口座が大量にあるらしい。

どっちも、所有者の死去や行方不明、ないしは忘れたことによって、忘れ去られている口座や家だ。

法律の詳しいことは知らないが、所有者が後継者たる人物に譲渡等を行わない限り、所有者のままであるが、当の本人が不在となってしまっているので、空き・休眠となってしまっている。

しかも、当の本人は死亡や行方不明なら、二度と現れず、つまりは所有権を主張しない。とすれば、それらは誰かが引き継いで有効活用すべきだろう。

銀行の休眠口座は国が使うという案が出ている。一時的に借用するという風情であり、もし所有者が名乗り出たら返すという寸法だ。
しかしながら、それには猛反対がある。ただ、国が使うだけしか言わないからだ。

そこで、休眠口座の資金を拠出して、市区町村が空き家対策に活用したらどうだろう?
日本中に数多くある空き家は、完全に所有権が市区町村に移っていればよいが、そうでないものがたくさんある。その土地に立つ空き家の解体費用に多額がかかり、かつ勝手に壊したら責任が取れないから、空き家のまま朽ちていっている。

そこで、空き家の解体と更地化、および次の所有者への転売に掛かる費用を、休眠口座の資金を回して、市区町村にプールされた資金をもって転売を行う。無論、空き家の所有者や子孫、口座の所有者が現れたら返せばよい。

空き家が解体され、あやしい建物が減ることで街の健全化になるだろうし、それなりの価値がある土地に立つ土地を転売すれば、解体費用を差し引いても利潤は発生する。空き家になった原因が、何か事件や事故による住人の不慮の死があると、次の所有者は見つかりづらいが。

空き家も休眠口座も、所有者不在なら公に所有権を移すしかないだろう。公共財として利活用されるべき。正当な所有者が名乗り出れば返すのだから、それ以外は誰も困らない。

口座も空き家も、誰も出てこなければ、銀行や行政の所有物に勝手に移行されるというから、一般市民の感情に反対されるのだ。