断乳

僕はこよなく牛乳を愛している。

子供の頃から「牛乳はたくさん飲むと背が伸びるから」
と言われ、疑うことなくたくさん飲んできた。

少年野球の後、中学・高校の部活の後、暑い夏の日などは、軽く1日2リットルは飲んだだろう。いや、もっとかも。

その習慣は大人になってからも変わらず、一人暮らしの冷蔵庫にも牛乳パックは常備されていた。1日1リットル程度は飲んでいたはず。夏場はもっとかも。

ただ、大人になると少し事情が違ってくる。それはビールだ。ビールもこよなく愛する。仕事の終わりや運動(テニスを少々)後などは格別である。枝豆さえあればキンキンに冷えたビールを2リットルは飲める。

ビールを飲むことによって、のどの渇きが癒せることを覚えてしまった普通の大人は、特に運動をしなくても、大量にビールを飲んで快感を得る。快感と同時に、後に「酔い」が回ってくるようになる。

賢明な大人は、ビールを飲む量を制限し、「あー、明日は仕事も早いし、このへんでやめておくか。」となる。
ただし、僕は大人になっても「牛乳をビールより先に飲んで、胃に牛乳の膜を作ることで、アルコールの吸収が抑えられる」説を勝手に信じ、翌日の事を考えて酒量を制限するのでなく、牛乳を飲んでからビールを飲むという暴挙を続けた。

こうしてアホな大人になった僕は、暑い夏の日には牛乳を3杯程度飲んでからビールを3本ぐらい飲むという日々を送る。無論、運動をしないと汗は多少かいたとしても、結構な水分摂取量なので、小便量はすごいことになる。朝の放尿には長いと3分ぐらい掛かる。ホントに身体の水分が放出されていくことを実感する時間だ。
結局、毎夏(正確には5月頃〜10月ぐらいまで)の夕方以降に水分を2リットルぐらいは飲み、日中はジュースやコーヒーを同程度飲んでいるのだから、1日に4〜5リットルは何かを飲んでいる。


そんな日々を繰り返していたら、みるみるうちに、腹が出てきた。毎年順調に5kgづつの体重が増え、ウェストサイズは3cmづつ拡大した。

それで、現在98kg、ウェスト93cm。。。
結婚指輪は、ここ何年も外していない(指がむくんで外せない・・・)。


そんなある日、ふと牛乳パックの裏側の説明に目が止まった。

「本製品は、200mgあたり140kcalとなります」

えーーーーーっ!! そんなに高カロリー?!

肝臓を壊してから、脂肪肝を少しでも直すために、多少の運動やウォーキングを始めて1ヵ月程度、それなりに食事も控えたりしてきたが、体重は一向に減らない。それどころか体重は現在も増えている。

でも、こよなく愛する牛乳は、体重とは無関係と勝手に信じ込んでいたので、全く減らすことなく、1日1リットルぐらいは飲んでいる(いた)。

これはまずい。栄養があり身体に悪いことはほぼないと信じてきた牛乳も、カロリーはとっても多いんだ、と知る。いまさら。
確かに、赤ちゃんはミルクだけでぶくぶくと成長するんだから、栄養だけでなくカロリーも高い、そんな当たり前の事を改めて知った。

牛乳のカロリーは、100gあたり70kcalぐらい。
実は、単位量あたりではビールより、一般的なジュースより、カロリー量が大きい。知らなかった。勝手に、

 ビール>ジュース>牛乳>お茶>水

ぐらいに思っていた。甘かった・・・。

同じく大好きなブランデーなども入れて考えると、

 ブランデー>日本酒>牛乳>ビール>ジュース

という順序らしい。

ブランデーや日本酒を、1日に何リットルも飲んでたら、ただのアル中なので、でも、牛乳を毎日何リットルも飲んでいるなんて、カロ中だ!!(カロリー中毒な僕)

ビールっ腹だと思っていたこのお腹は、牛乳っ腹だったーー!!


つきましては、今日から断乳(禁乳)します。

でも、いきなり止めるのはきついので、1日1杯ぐらいにしておきます。